大人の矯正治療例
矯正治療に年齢制限はありません。健康な歯と歯茎であれば40代、50代でも矯正治療は可能です。 矯正治療で口腔内の環境を整えることで、歯の寿命を長く保つ効果があります。天然の歯でしっかりと噛んで食事ができる、口元を気にせず笑うなど、心身両面の健康維持に大きな役割を発揮します。
矯正治療例 1
開咬/かいこう | 前歯が噛み合わない症状 |
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治療前
治療後
奥歯をしっかり噛んでいても、上下の前歯の間にすき間が開いている症状をいいます。
麺類などは舌を上の前歯 に押し付けることで、ちぎるようにしか噛み切れません。また、奥歯だけで噛むことになるため、奥歯や顎への負担が大きくなる心配があります。
幼児期の指しゃぶりや、舌(べろ)を突き出す癖(くせ)、などによっておこります。
矯正治療例 2
叢生/そうせい | デコボコの歯並び |
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治療前
治療後
歯ブラシがしづらいため、歯肉炎など歯周病の原因となりやすい歯並びです。一般歯科の治療も受けにくく、早い時期に歯を失ってしまう可能性が大きい歯並びといえます。
矯正治療例 3
叢生/そうせい | デコボコの歯並び・八重歯 |
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治療前
治療後
八重歯は、顎と歯の大きさの調和がとれていないために、後から生えてきた犬歯が入り切れない症状です。
犬歯は動物の牙にあたる歯ですから、歯の根は太く長く、高齢になっても残る大変丈夫な歯です。噛み合せに重要な働きをしますので、八重歯のままにしておかず、上下犬歯を正しく噛み合わせることが後で必ず役に立ちます。
この症例では、小臼歯の抜歯をして犬歯の場所を作る方法で治療しています。 抜歯をせずに無理に犬歯を並べると、歯は綺麗に並んでも、前歯が飛び出して口が閉じづらくなる、口元全体が盛り上がるなどの弊害が出てしまいます。
矯正治療例 4
上顎前突/じょうがくぜんとつ | いわゆる出っ歯の症状 |
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治療前
治療後
治療前
治療後
前歯が出ているため口が閉じづらく、いつも口を開けているので、口腔内の環境が悪くなり、歯肉の炎症を起こしやすくなります。口を閉じる時は、あご先に梅干し状のしわが出るので、あごなしの特有の口元になります。
矯正治療により、上下の噛み合せを改善すると共に、緊張感のない自然な口元にすることが治療目的になります。
矯正治療例 5
下顎前突/かがくぜんとつ | 受け口になっている症状 |
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治療前
治療後
治療前
治療後
反対咬合の症例は、多くの場合、上下前歯が永久歯になる時点での治療(1期治療)することが望ましいのですが、長期の観察をして成長がほぼ落ちついた時期に、永久歯列期治療(2期治療)をして完了する症例もあります。骨格のズレが、あまり大きくなければ大人(永久歯)になってからでも矯正治療により治すことはできます。
しかし、骨格のズレが大きすぎる場合は、顎変形症として外科手術を必要とする場合もあります。
矯正治療例 6
下顎前突/かがくぜんとつ | 受け口になっている症状 |
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治療前
治療後
治療前は、下の顎が前に出ているために口を閉じた状態でも上下の歯が嚙み合わず、よく噛めない状態です。治療後には、受け口が改善され、上下の歯がしっかりと噛み合うようになりました。
受け口による噛み合わせの問題のほかにも、わずかですが、前歯部分の歯が重なり合ってデコボコになる「叢生(そうせい)」の症状が見られます。
治療後は受け口が改善され、上下の歯がしっかりと噛み合うようになっています。前歯部分に見られた歯並びの乱れもなくなり、きれいな歯並びになりました。
矯正治療例 7
過蓋咬合/かがいこうごう | 噛み合わせが深い |
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治療前
治療後
噛み合わせが深く、下顎の前歯が上顎前歯の裏側の歯ぐきを噛んでいる症状をいいます。
力強く噛みしめると下顎骨全体を後方へ押しやるため、顎の関節を痛める顎関節症の原因となりやすい噛み合わせです。
矯正治療例 8
叢生/そうせい | デコボコの歯並び・八重歯、奥歯の噛み合わせ不良 |
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治療前
※矢印の下顎の歯が
舌側に
入ってしまっている
治療後
※しっかり
かみ合った
長期間にわたって犬歯が噛み合わせに参加せず、また上下の奥歯(矢印)が外と内に傾いているため噛み合わず、さらに下顎の動きの邪魔となり、顎関節に問題を起こした噛み合わせを改善しました。
治療費の目安
矯正治療費・矯正期間は、症例の難易度により多少差がありますので診断時に確定し、詳しく説明いたします。下記は目安として参考にしてください。
約300,000円〜約1,180,000円(税込)
※精密検査料・診断料・通院毎の処置料を含む総額
動的治療 1~3年程度(月1回)
保定期間 1~2年程度(大体4ヵ月に1回)
オーダーメイドのワイヤー矯正装置を装着して歯を移動し、歯並びと噛み合わせを整えます(スタンダードエッジワイズ法)
治療後わずかに歯根の吸収を認めることがあります。
矯正治療中は歯の表面に装置を装着するため歯磨きがしにくい環境になり、むし歯になるリスクが高まる可能性があります。
当院では毎回の矯正処置時に徹底したクリーニングの実施、あわせてセルフケアに必要なアドバイス(歯ブラシ・歯磨剤の種類や清掃方法についての情報提供)を行っています。