開咬/かいこう
奥歯をしっかり噛んでいても、上下の前歯の間にすき間が開いている症状をいいます。
麺類などは舌を上の前歯 に押し付けることで、ちぎるようにしか噛み切れません。また、奥歯だけで噛むことになるため、奥歯や顎への負担が大きく顎関節を傷めやすい(顎関節症)噛み合わせです。
幼児期の指しゃぶりや、舌(べろ)を突き出す癖(くせ)、などによっておこります。
矯正治療例 1
【子供の治療例】開咬
この症例では、治療時期を2段階に分けて行いました。
1期治療前
1期治療後
1期治療前
1期治療後
乳歯と永久歯が混ざっている時期の治療(1期治療)で、4前歯の開咬(噛み合わない)状態の改善を行いました。1期治療の後、下顎第二大臼歯(12歳臼歯)の萌出までは、定期的に経過観察を続けました。
2期治療前
2期治療後
2期治療前
2期治療後
下顎第二大臼歯(7番目)の萌出開始時期から2期治療を開始し、永久歯列の噛み合わせを改善して、治療を終えました。
この症例では抜歯を行わず、非抜歯で噛み合わせの調整を行いましたが、楽に唇を閉じられる矯正治療の目標を達成することが出来ました。
矯正治療例 2
【大人の治療例】開咬
治療前
治療後
前歯でものを噛みきれないので、食物を砕く(咀嚼)効率がとても低く、発音障害も見られる症例です。無理に前歯を使うと顎関節に負担を掛けることになり、顎が疲れたり、関節からカクカク音がでたりします。
治療費の目安
矯正治療費・矯正期間は、症例の難易度により多少差がありますので診断時に確定し、詳しく説明いたします。下記は目安として参考にしてください。
約300,000円〜約1,180,000円(税込)
※精密検査料・診断料・通院毎の処置料を含む総額
動的治療 1~3年程度(月1回)
保定期間 1~2年程度(大体4ヵ月に1回)
オーダーメイドのワイヤー矯正装置を装着して歯を移動し、歯並びと噛み合わせを整えます(スタンダードエッジワイズ法)
治療後わずかに歯根の吸収を認めることがあります。
矯正治療中は歯の表面に装置を装着するため歯磨きがしにくい環境になり、むし歯になるリスクが高まる可能性があります。
当院では毎回の矯正処置時に徹底したクリーニングの実施、あわせてセルフケアに必要なアドバイス(歯ブラシ・歯磨剤の種類や清掃方法についての情報提供)を行っています。